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2011年12月01日

今年を振り返って

いよいよ2011年も終わりを迎え、このブログが今年最後のブログ記事です。

今年もいろいろなことがありました。
3月の地震とそれに続く原発事故はまるで昨日のことのように思い出されます。
復興への道のりはまだまだ遠いですが、この悲しみを忘れずに最後まで助け合いの精神を忘れずにいたいものです。

今年あった様々な出来事のなかで、今回のブログでは協会職員として気になる2つの事柄について書きたいと思います。

まずは、今年の10月に施行された東京都暴力団排除条例についてです。
この条例は暴力団もしくはその関係者に利益をもたらしたり、その威力を利用するような行為はすべて処罰の対象になる、というものです。
協会の活動の実態としまして、元暴力団員または共犯者に暴力団関係者がいる、というような刑事被告人への支援を、解釈の仕方によっては行っている場合もあることは否定出来ません。
ただし、明らかに暴力団同士の抗争事件とわかる場合や、暴力団の資金源となるような事件の被告人に対しては、一切支援を行っておりません。
それ以外の事件の場合、被告人の家族の為、被告人の更生の為に必要と判断すれば、支援をさせていただくこともあります。
現時点で協会の活動が東京都暴力団排除条例の処罰対象となることは一切ありませんし、今後もそうならないと信じていますが、より慎重に対応していく為に、協会内でも議論を重ねていきたいと思います。

今年の気になる事柄の2つめは日本弁護士連合会が提言している「保釈保証保険制度」についてです。

http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2011/110120_4.html

この制度の特徴は運営を全国弁護士協同組合連合会と損害保険会社が行い、保釈保証金の納付を弁護人発行の保証書で行う、というものです。
こういった方法での保釈手続きは、日弁連の提言を受けて、私ども協会でも構想、準備をしておりますが、なかなか課題も多いのが現状です。
そもそも保証書での保釈保証金の納付は法律上認められているものの、保釈保証金の大部分を保証書にて手続きをする場合、裁判所には全く受け付けてもらえていないというのが現状です。
今後、裁判所が保証書での納付を認めてくれるのでしょうか。認めるとして、保釈保証金の何割まで認められるのか。
これまで協会では保釈保証金の立替について様々な方法を試みて、裁判所からの代納拒否にも遭いながら、現在のシステムを確立してまいりました。
日弁連が提唱する保証書を使っての納付が可能となれば、複数の保険会社がこのニーズを商機として捉えてくることは韓国の例を見ても明らかで、今後の保釈制度の在り方はかなり変わってくるのではないでしょうか。

東京都暴力団排除条例を受けて、日弁連が暴力団関連事件の申込にどう対応するのか。
また、日弁連のプランでは申込者に自己資金として10%を必ず準備させるとされていますが、実際の運用に耐えうるのかどうか。
課題はまだ残っていると思います。
今後の状況がどうなっていくのか、裁判所の態度が軟化するのか、日弁連の試みには来年も注目していきたいと思います。
とは言え、私たち協会は私たちなりの努力を重ねていまいります。
状況が変化すればそれに対応した最良の形を作りあげていき、来年も被告人の更生と被告人の家族の為に役立てるよう努力してまいりたいと思います。

末筆ながら、今年も関係者皆様のご支援により、なんとか乗り切ることができましたこと、心より御礼申し上げます。
来年も変わらぬご支援、御指導いただければ幸いです。
関係者皆様、ならびにこのブログを読んでいただいた皆様の末永きご健康とご活躍をお祈りして、今年最後のブログを終わりにいたします。どうもありがとうございました。

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