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2012年07月09日

生活保護について

終戦後の1946年4月、戦災者、引き揚げ者の応急措置として始まった生活保護の受給者数が210万人を突破し、過去最多となりました。戦後、受給者が200万人を超えたのは、戦後の混乱期である1951年、52年以来。敗戦国となり焼け野原になり、混乱や精神的なショックを抱える状態を、現在、働けずに生活保護を受けて暮らしている方の数が越えてしまったのです。

この原因は、リーマンショックで一気に失業者が増えた事や2011年3月の東日本大震災という自然災害等によるものです。また今後はTPP加入や消費税の引き上げも予想されています。農家の方や自営業の小売店などの販売業が苦しくなる事は目に見えています。障害や病気、怪我のため働きたくても雇ってくれる場所がない方や、シングルマザーでいくら働いても稼げないワーキングプアと呼ばれる層の方たち。また、アルコール依存症になってしまった方や競馬やパチンコなどのギャンブルで借金を作ってしまい返済することができなくなってしまった方など生活保護を受給する理由は様々です。

そもそも生活保護とはいったいどのような制度なのでしょうか?
日本国憲法第25条では「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」としています。
この制度は生まれ持った障害や突然の病気やけがで働けなくなったり、離婚や死別で配偶者を失って収入がなくなったりした時。また、急な解雇や不当な解雇で職を失ったり、今もなお続く就職難やいくら働いていても収入が少なかったりする状態で医療費を捻出することができない状況になってしまう時があります。そんな時に活用することができる制度です。これは権利として保障されています。生活保護は、原因は問われず条件をしっかりと満たしていれば誰にでも利用できる権利があるのです。
しかし現在、ある地区では4人に1人が生活保護の受給者であることや、不正受給の増加等、見直さなければならない事が沢山あるようです。
受給条件や受給状況の調査の見直しも大切な事ですが、働ける人の働く意欲を失わせないという事も重要だと思います。まれに、最低賃金付近で働く世帯と生活保護受給世帯とで、所得額が逆転することもあるらしいのです。現在の制度では、収入分が減額されて生活保護が支給されるため、「働いても、働かない場合と比べて総収入は変わらないので働かない方が得」となってしまい、結果労働意欲を喪失させる仕組みとなっていることも否めません。

アメリカでは、働く意欲を高めるために「勤労所得税額控除(EITC)」という制度があります。1975年に制定された制度で、日本では所得税は所得控除により税金を減らし、同じ所得控除額なら所得の多い人(つまり税率の高い人)ほど有利となりますが、アメリカのEITCの場合は、税額控除となります。これは税率とは関係なく定額を引くものです。なお、控除後税金がマイナスの場合はその差額が支給されるという制度です。この制度、多少形は違いますが、諸外国でも近年取り入れられています。
アメリカでの導入が30 年以上が経過した現在、諸外国の経験も蓄積されてきているところだと思います。他国の経験を参考に、日本の生活保護制度見直しに取り入れられることを期待したいと思います。

追記:当協会では、生活保護や年金を受給されている方や無職の方が御申込者の場合でも立替支援をしております。只、事件内容や前科・前歴の内容によっては、勤労者の方に御申込者を変更して下さいとご依頼する場合もあります。まず一度申込書をFAXまたは御郵送頂きご相談頂ければと思います。

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