日本保釈支援協会|公式ブログ

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2012年07月09日

生活保護について

終戦後の1946年4月、戦災者、引き揚げ者の応急措置として始まった生活保護の受給者数が210万人を突破し、過去最多となりました。戦後、受給者が200万人を超えたのは、戦後の混乱期である1951年、52年以来。敗戦国となり焼け野原になり、混乱や精神的なショックを抱える状態を、現在、働けずに生活保護を受けて暮らしている方の数が越えてしまったのです。

この原因は、リーマンショックで一気に失業者が増えた事や2011年3月の東日本大震災という自然災害等によるものです。また今後はTPP加入や消費税の引き上げも予想されています。農家の方や自営業の小売店などの販売業が苦しくなる事は目に見えています。障害や病気、怪我のため働きたくても雇ってくれる場所がない方や、シングルマザーでいくら働いても稼げないワーキングプアと呼ばれる層の方たち。また、アルコール依存症になってしまった方や競馬やパチンコなどのギャンブルで借金を作ってしまい返済することができなくなってしまった方など生活保護を受給する理由は様々です。

そもそも生活保護とはいったいどのような制度なのでしょうか?
日本国憲法第25条では「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」としています。
この制度は生まれ持った障害や突然の病気やけがで働けなくなったり、離婚や死別で配偶者を失って収入がなくなったりした時。また、急な解雇や不当な解雇で職を失ったり、今もなお続く就職難やいくら働いていても収入が少なかったりする状態で医療費を捻出することができない状況になってしまう時があります。そんな時に活用することができる制度です。これは権利として保障されています。生活保護は、原因は問われず条件をしっかりと満たしていれば誰にでも利用できる権利があるのです。
しかし現在、ある地区では4人に1人が生活保護の受給者であることや、不正受給の増加等、見直さなければならない事が沢山あるようです。
受給条件や受給状況の調査の見直しも大切な事ですが、働ける人の働く意欲を失わせないという事も重要だと思います。まれに、最低賃金付近で働く世帯と生活保護受給世帯とで、所得額が逆転することもあるらしいのです。現在の制度では、収入分が減額されて生活保護が支給されるため、「働いても、働かない場合と比べて総収入は変わらないので働かない方が得」となってしまい、結果労働意欲を喪失させる仕組みとなっていることも否めません。

アメリカでは、働く意欲を高めるために「勤労所得税額控除(EITC)」という制度があります。1975年に制定された制度で、日本では所得税は所得控除により税金を減らし、同じ所得控除額なら所得の多い人(つまり税率の高い人)ほど有利となりますが、アメリカのEITCの場合は、税額控除となります。これは税率とは関係なく定額を引くものです。なお、控除後税金がマイナスの場合はその差額が支給されるという制度です。この制度、多少形は違いますが、諸外国でも近年取り入れられています。
アメリカでの導入が30 年以上が経過した現在、諸外国の経験も蓄積されてきているところだと思います。他国の経験を参考に、日本の生活保護制度見直しに取り入れられることを期待したいと思います。

追記:当協会では、生活保護や年金を受給されている方や無職の方が御申込者の場合でも立替支援をしております。只、事件内容や前科・前歴の内容によっては、勤労者の方に御申込者を変更して下さいとご依頼する場合もあります。まず一度申込書をFAXまたは御郵送頂きご相談頂ければと思います。

2012年06月18日

休肝日

私事では有りますが先日、頭痛を感じ病院にて診察を受けました。幸いにして特に異常は無く偏頭痛という診断を受けました。
偏頭痛の要因の一つとしてストレス、食生活、そして飲酒が有るそうです。(一般的に言われている要因です。)

今日まで特に主だった体調不良、大病も無い毎日を過ごして来ましたが20代からの不摂生さが負担蓄積され今になり少しずつ現われて来たのかなとつくづく現在の年齢を考えさせられました。(現在38歳、職場の同僚からはそんな歳ではないだろうとツッコミあり)

断酒をするまでの決断力がないのが情けないですが、せめて出来る事として休肝日を最低でも一週間に2日は設ける努力を現在行っております。

お酒と上手に付き合い、私自身、勤務先に迷惑がかかることがないように自己管理していく事を改めて肝に銘じる今日この頃です。

2012年05月14日

DVについて

入社4年が過ぎ毎日色々な罪名の申込が協会に届きます。その中で最近、新聞やテレビなどのメディアでも取り上げられるDVについて書いてみました。

配偶者間・パートナー間の暴力をドメスティック・バイオレンス(DV)といいます。身体的暴力に限らず、精神的、経済的、性的等、あらゆる形の暴力が含まれます。どんな形であっても、暴力は相手の尊厳を傷つけ、重大な人権侵害であり、犯罪となりうる行為です。また、暴力は繰り返され、だんだんエスカレートするという傾向がありDVの被害の深刻化を防ぐためには、早期の対応が大切です。配偶者やパートナーからの暴力は、家庭内で起こることが多く、それは子どもにも深刻な影響を与えます。

子どもは両親の間での暴力を目の当たりにして、心に大きな傷を負います。また、親の暴力が子どもに及ぶことも珍しくないようです。暴力を受けた母親自身も子どもを虐待してしまうこともあります。
さらに、両親の暴力を見て育った子どもが、暴力によるコミュニケーションを学習し、将来人間関係がうまく築けなくなったり、DVの加害者や被害者になってしまう「暴力の世代間連鎖」という事例も報告されています。被害者に対するケアはもちろんですが、子どものためにも、「暴力の世代間連鎖」を断ち切るためにも、子どもへのケアも非常に重要な課題となっています。

ただし、もちろん全ての子どもに暴力が連鎖される訳ではありません。暴力のある家庭に育っても、暴力を克服して、対等な人間関係を構築している人たちも大勢います。
配偶者暴力相談支援センター、都道府県警察、福祉事務所等、都道府県又は市町村の関係機関は、連携を図りながら協力して被害者の保護に努めることとされています。

「DV相談ナビ」:政府広報オンライン
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/200901/1.html

NPO法人 全国女性シェルターネット
http://nwsnet.or.jp/

まずは何よりも早急に行うべきことは、加害者から離れること。加害者に話し合いは通じないうえ、被害がさらに悪化する恐れがあります。出来るだけ早く安全な避難場所と厳重な警戒が必要です。
また、子どもたちの安全、実家や親族の方の安全も守ることもとても大切なことです。

2012年04月10日

勇気をだして……

保釈手続きをなさるときには、大半の方がいつ、何処で、何を、どうすればいいのか分からずにお悩みになっているようです。
お若い年齢の方々は比較的インターネットを使い当協会のホームページ等を参考にしたりして比較的早めに対応できているのではと思います。
しかしながら、高齢化社会と言われるとおり、現状ではインターネットを使ったことがない年配の方々もたくさんいるようです。
その為に、実際に保釈手続きを考え始めてからかなりの時間がかかっているように思います。

保釈手続きを進める為に最初に行って頂くことは、『勇気をだして当協会へお電話下さい。』
お電話をいただきまして今の状況を協会職員へお伝えいただきましたらどのように対応すれば早く手続きできるか、協会職員がお伝えできる範囲のアドバイスをさせて頂きます。
何もわからず手続が進まない方にとっては、一番いいと思われる進むべき方向へ導けると思います。
すくなくとも、誰にも話しできないで悩んでいる方にとっては、ほんの少しですが気持ちが楽になるかもしれません。

協会の認知度がまだまだ低い為に、皆様方にはご迷惑をお掛けしますが宜しくお願い致します。

2012年04月02日

全弁協と最高裁の関係

 日弁連の構想の保釈保証保険制度は全国弁護士協同組合(民間組合)が、保証書を発行(保証書には担当弁護士人と連名にする)して保釈手続きを行い、万一保釈の取消し処分になり保釈金が裁判所に没取になった場合は、直接全国弁護士協同組合(以下全弁協という)が、最高裁に現金を納付する契約を行うとしています。

 現在当協会では、全弁協が法務省と最高裁と協議を進めているという記事が朝日新聞に出ていましたが、現実に開始した場合に限り同様の制度をほぼ同時期に行えるように準備しております。「民間の法人が最高裁と契約する。」こと自体違和感を覚えますが、当協会も公益法人を目指す一般社団法人いわば同様の民間法人なのです。同じように最高裁と直接納付が出来るように契約を行う事になるのですが、その際懸念するのは当協会も含めて、この制度に参入してくる法人も同様に最高裁は契約を結んでいくのかという問題です。(この制度への参入を考えている法人は実際有るようです。)

 また日弁連の刑事弁護委員会の先生によれば「最高裁は全弁協とならこの契約はするのでは・・・。しかし、それ以外は難しいのでは・・・。」という意見もありました。もしこの発言の通り全弁協とだけこの契約を取り交わすことになれば、当協会内で現在ささやかれているのは「他の参入業者とともに公正取引委員会へ抗議することになるのでは・・・。」当然、当協会はそんなことを望んでいるのではないのですが、そんなことになれば、最高裁を独占禁止法違反で訴えることになってしまいます。しかしながら、協会関係の弁護士の意見を総評すれば、間違いなく独禁法に抵触する行為との見解がほとんどです。

 昨年9月の初めに、当協会ではこの問題のことで、最高裁に対して意見書及び質問書を提出致しました。その回答として、同年9月22日に総務局総務課より「仮定についてのご質問にはお答え出来ない。」とのことでした。その後、1月4日に実際に全弁協は最高裁と協議中と記事になりました。今後、全弁協と最高裁の間でどのような話し合いが行われていくのか注目です。

入社して数か月経ち、初めてブログを書かせていただきます。
耳慣れない様々な罪名があり、更に同じ罪名でも同じ状況の事件はありません。
少しでも理解し迅速に対応できるよう日々勉強させて頂いております。

今回は、お仕事を始めた頃、こんなにも薬物の事件があるのかと驚いたことを思い出し、その後に起こり得るであろう薬物依存症について考えてみました。
薬物の中でも特に常習性があり、依存症から立ち直るのが困難な『覚醒剤』。
「覚醒剤」というと簡単に手に入らない物と思いがちですが、これだけ事件があるのですからそういう訳ではないようです。
都心から少し離れた新興住宅地の駅前で、ダイエットに効くキャンディーと偽り、ティッシュを配るかのように無料で配布していたと聞きました。
配っているのも普通の女の子達で、危険はなさそうに見えるため、受け取った女子大生や高校生はそれが覚醒剤入りとは知らずに興味本意で口にすることも抵抗はなかったかもしれません。
この場合は事故としか言いようがありませんが、その他のきっかけとしては 好奇心・誘惑・苦境を乗り切る手段、と状況は様々ですが、やはり心が弱った時や揺らいだ時と言えるのでしょう。
薬物に手を出してしまうと、立ち直るには『環境と意思と人生観の変革』が必要とのことです。
本人の止める意志が一番ですが、意志をコントロールできないのも後遺症の一つ。
やはり家族や周りの方の協力が必要になります。
何とかしてあげたいけど、でも「どうやって?」「だれに相談したらよいのか?」わからないのは当然です。
ネットでもいろいろな情報を得る事ができますし、各都道府県でもいろいろな活動があるようです。
以下、ご参考までに少しご紹介致しますが、福祉センターではご家族向けの講座などもあるようです。
色々な情報を収集する事により何かヒントが見つかったり、心の支えが見つかったりするかもしれません。

東京都立中部総合精神保健福祉センター
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/chusou/jigyo/soudan/index.html

NPO団体 ダルク
http://www.yakkaren.com/zenkoku.html

協会にお申込みをされた方、またお申込をお考えになった方は、大切な人に薬物依存症から立ち直って欲しいという一心でのことと思います。
そのお気持ちにお応えできるよう協会も出来る限りご相談に乗り、ご支援の方向でお話できればと思っております。
そして一人でも多くの方に薬物依存症から立ち直って頂き、ご家族やお友達のためにも健康的な生活を送って頂けたらと願っております。今後も協会はその支えの一つになれますよう頑張っていきたいと思いますので宜しくお願い致します。

2012年01月10日

2012年を迎えて

協会便りをご覧の皆様、少し遅くなりましたが明けましておめでとうございます。

昨年を振り返りますと、当協会の申込み頂きました件数も一昨年よりも確実に伸びております。
ひとえに当協会の活動、理念にご理解いただきご協力頂いております弁護士の先生方のおかげでございます。被告人やその家族同様、当協会も重ねて御礼申し上げます。

本年度の12月末までの立替保証金の分析をしますと、例年に比べて目立った点は全体的に保釈保証金額が低下したことです。
これは裁判所の決定する保釈保証金の平均値が下がっているものと予想されます。
今後保釈保証金の平均値が下がる事で、保釈申請及び保釈率がいままで以上に増加することを祈ります。

当協会も微力ながらその流れを後押し出来るよう、そして国民の皆が保釈制度を理解し、利用しやすくしていくべく、活動を続けていく所存です。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2011年12月01日

今年を振り返って

いよいよ2011年も終わりを迎え、このブログが今年最後のブログ記事です。

今年もいろいろなことがありました。
3月の地震とそれに続く原発事故はまるで昨日のことのように思い出されます。
復興への道のりはまだまだ遠いですが、この悲しみを忘れずに最後まで助け合いの精神を忘れずにいたいものです。

今年あった様々な出来事のなかで、今回のブログでは協会職員として気になる2つの事柄について書きたいと思います。

まずは、今年の10月に施行された東京都暴力団排除条例についてです。
この条例は暴力団もしくはその関係者に利益をもたらしたり、その威力を利用するような行為はすべて処罰の対象になる、というものです。
協会の活動の実態としまして、元暴力団員または共犯者に暴力団関係者がいる、というような刑事被告人への支援を、解釈の仕方によっては行っている場合もあることは否定出来ません。
ただし、明らかに暴力団同士の抗争事件とわかる場合や、暴力団の資金源となるような事件の被告人に対しては、一切支援を行っておりません。
それ以外の事件の場合、被告人の家族の為、被告人の更生の為に必要と判断すれば、支援をさせていただくこともあります。
現時点で協会の活動が東京都暴力団排除条例の処罰対象となることは一切ありませんし、今後もそうならないと信じていますが、より慎重に対応していく為に、協会内でも議論を重ねていきたいと思います。

今年の気になる事柄の2つめは日本弁護士連合会が提言している「保釈保証保険制度」についてです。

http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2011/110120_4.html

この制度の特徴は運営を全国弁護士協同組合連合会と損害保険会社が行い、保釈保証金の納付を弁護人発行の保証書で行う、というものです。
こういった方法での保釈手続きは、日弁連の提言を受けて、私ども協会でも構想、準備をしておりますが、なかなか課題も多いのが現状です。
そもそも保証書での保釈保証金の納付は法律上認められているものの、保釈保証金の大部分を保証書にて手続きをする場合、裁判所には全く受け付けてもらえていないというのが現状です。
今後、裁判所が保証書での納付を認めてくれるのでしょうか。認めるとして、保釈保証金の何割まで認められるのか。
これまで協会では保釈保証金の立替について様々な方法を試みて、裁判所からの代納拒否にも遭いながら、現在のシステムを確立してまいりました。
日弁連が提唱する保証書を使っての納付が可能となれば、複数の保険会社がこのニーズを商機として捉えてくることは韓国の例を見ても明らかで、今後の保釈制度の在り方はかなり変わってくるのではないでしょうか。

東京都暴力団排除条例を受けて、日弁連が暴力団関連事件の申込にどう対応するのか。
また、日弁連のプランでは申込者に自己資金として10%を必ず準備させるとされていますが、実際の運用に耐えうるのかどうか。
課題はまだ残っていると思います。
今後の状況がどうなっていくのか、裁判所の態度が軟化するのか、日弁連の試みには来年も注目していきたいと思います。
とは言え、私たち協会は私たちなりの努力を重ねていまいります。
状況が変化すればそれに対応した最良の形を作りあげていき、来年も被告人の更生と被告人の家族の為に役立てるよう努力してまいりたいと思います。

末筆ながら、今年も関係者皆様のご支援により、なんとか乗り切ることができましたこと、心より御礼申し上げます。
来年も変わらぬご支援、御指導いただければ幸いです。
関係者皆様、ならびにこのブログを読んでいただいた皆様の末永きご健康とご活躍をお祈りして、今年最後のブログを終わりにいたします。どうもありがとうございました。

協会で働き2年が経ち申込みも被告人が高齢者の方が最近増加しております。

日本では高齢者の犯罪が深刻になっており、刑務所にいる受刑者の高齢化も急速に進んでいます。

高齢者犯罪には非高齢者とは違った高齢者ならではの犯行動機や原因が多く、万引きといった窃盗から殺人まで増えています。

その中でも特に万引きは「初発型犯罪」と言われ、次の犯罪に手を染める入り口となる可能性も大きく、その意味でも社会問題視されています。

高齢者犯罪の約3割は再犯者で、経済的に不安定などのハンディキャップや、核家族に伴い一人暮らしが増加し、孤独で話相手がおらず社会的に孤立した高齢者が増えたのも犯罪を繰り返す要因の一つとなっています。

昨今、「無縁社会」という言葉をよく耳にします。刑務所を出ても頼る家族がいなかったり、同居を断られることが少なくないなど、犯罪歴を持つ高齢者を受け入れない社会の現実。

この無縁社会からさらに深刻化が予想される高齢者犯罪及び高齢者の孤立防止策として、福祉の充実、高齢者のグループ活動、地域の人達とのNPO支援活動や若い世代との交流等が考えられます。高齢者に生き甲斐を感じ させることが犯罪・孤立防止にも繋がり、困った時の相談相手ができるなど、「孤立」から「つながりや支え合い」へと向かう流れを作る事が大切な事だと思います。

一方で更生保護施設の整備、保護観察対象者への権利制約の明確化、地域社会が高齢者を見守る態勢をどう演繹的に拡大していくのかも重要になります。

本来は社会の規範となるべき世代。

昨今の様々な高齢者犯罪を見ていると考えさせられるものがあります。

入社して早二年が経ちました。時間が経つのが驚くほど早く、また来月には、新しい方が入社されるという事で私もまた初心に返りフレッシュな気持ちで年内残すところあと2ヶ月、気を引き締め頑張りたいと思っております。

さて、入社当初を振り返りますと、私も保釈とは何ぞや?没取とは何ぞや?と右も左も分からない状況でしたが、二年たった今、協会の存在意義や私達職員にできることが少しずつですが分かってきた気がします。

また、最近外国にも協会のような保釈金を立て替えるところはあるのだろうかと興味があり調べたところ、アメリカにベイル・ボンズという会社がありなんとCMまで有るとのことでした。

そのCMの内容とは、何種類かあるようなのですが、例えば、嵐の夜、母親が「私の息子が牢屋の中に居るの……」と、ベイル・ボンズに電話をかけて保釈金を用意するところから始まります。そのあとベイル・ボンズのスタッフたちが何人も連なって被告のあとに付いて回るというもので、その甲斐あって晴れて保釈! よかったね! と家族が抱き合うというイメージCMです。

また、保釈後逃亡してしまった場合には、政府も公認のバウンティーハンターという賞金稼ぎの様な職業もあるというので驚きです。

日本では有り得ない、まるで映画の中の話のようです。

このように、諸外国では日本よりも保釈と言うものが身近で、当たり前なもののようです。

私達は、毎日沢山の方から、立て替えについてお問い合わせのお電話を頂きます。アメリカの様にとまではいきませんが、少しでもお問い合わせ頂いた方々の不安が解消でき、もっと身近に感じていただけるよう努めて参りますので一人で悩まずお気軽にお問い合わせ下さい。

私は、入社4年目の職員です。毎年この9月には、全裁判所の様々な数値を載せた司法統計年報という本が法曹界というところから発行されます。我々、協会職員はこの本が発行されるこの時期、首を長くして待っているのです。

さて当協会も設立して7年5カ月が経ちました。平成22年度の当協会の立替実行件数は2527件有りました。
これに対して平成22年度当協会の保釈取り消し人数(保釈金没取件数)は人有りました。
この9月10日に発行された平成22年度司法統計年報の中で次に挙げる数値に私は注目をしました。
全国の裁判所から勾留状を発布された人員、いわゆる被告人数6万4176人、その中で保釈を許可された人数1万1539人、そして保釈を取り消された人数52人(内、協会利用者人)でした。

この平成22年度の保釈の取り消し人数52人中、協会を利用した方以外(自己資金対応等)で、45人いる事には驚きました。例年この種の数値は約20人~30人程度で推移していました。近年の保釈率上昇により倍程度の保釈取り消し件数となったのも一つの要因なのかもしれませんが、それにしても少し多い気が致します。

協会は今後も申込人の方々にとって、ご利用しやすい環境を整えて行く所存でございますが、協会立替件数と保釈取り消し件数が比例しない様に、申込人へ立替えを行う際には、保釈指定条件遵守の重要性・注意する点を此れまで以上に解り易く伝える必要があると改めて感じさせられました。
(尚、実際の保釈取り消し事例をマンガにしました資料は当協会ホームページ内にて閲覧、ダウンロード可能です。
そして、保釈制度が申込人(被告人関係者)と被告人にとって有意義な制度であってほしいと思います。

私達、協会職員の想いは、第2の被害者である被告人のご家族への一助と被告人の「更生」です。

東日本大震災から一昨日9月11日で半年が経ちましたが、
当協会も被災地の一日も早い復旧と復興の為、微力ながら
今後も震災への支援活動を「継続」して行ってまいります。
あせらず、着実に一歩一歩を共に前進して行きましょう。

2011年08月17日

児童虐待

今月、ブログを担当します2人の子供を持つ母親として少し思いを書いてみました。

最近、親が子供に体罰で死なせてしまう児童虐待ニュースをよく見ます。

原因としては

経済的な困難

夫婦間の不和

育児疲れ

親も、自分が子供の頃に虐待を経験している

親族・近隣・友人からの孤立

などがあげられます。

現在の育児状況における不安や孤独、孤立といった問題が、虐待に大きく影響しているのではと考えます。大切なのは、周りが気づいてあげることだと思います。
もし、友人が育児に悩んでいるようならばまずは話を聴いてあげる事が大切で、その際には否定したり説教したりせずにまずは気持ちを受け止めてあげることが大事だと思います。
悩んでいる人を「一人にしない」ことを、忘れないで虐待から救う道に導いてあげることが大切だと思います。

児童虐待に気づいた場合、あなたが虐待に気づいた唯一の人かもしれません。
その際は、専門家に相談してみてください。地域の児童相談所や福祉事務所に相談するには特別な手続きは必要ないようです。(相談した方の秘密は守られます。誰が相談したのかがわかるような情報は他に漏らしてはならないこととされています。)
児童虐待に対しては少しでも早く発見し対応することが何よりも重要となります。虐待が進むと、子どもに危害が加えられるだけではなく、問題が複雑化したり、さらに親子関係が悪化するなど、その後の関係修復が困難となります。子供を持つ母親として虐待を受けている子供を思うと胸が締め付けられます。子供達が希望を持って健やかに育つことができるよう、普段から児童虐待の兆候をいち早くキャッチして親や子どもの様子に注意を払うこと、児童虐待を発見したら、すみやかに専門機関に相談することを心がけていくことが大切だと思います。

■参考
厚生労働省:平成21年度全国児童相談所一覧:http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/dv30/

厚生労働省:生活保護と福祉一般:福祉事務所一覧:http://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/fukusijimusyo-ichiran.html

2011年07月20日

保釈金の没取事例

私が今回お話しする内容は、保釈保証金(保釈金)が裁判所に没取された事案についてお話しさせていただきます。

保釈された方々は、誰もが没取されることを前提に保釈手続をなさる方はいないと思います。
しかしながら、当協会の立替を受けていらっしゃる方々の一部の方ですが、毎年数人の方は裁判所の保釈指定条件に抵触して保釈保証金が裁判所に没取されています。

これまで没取された理由は、裁判所の出頭日に出頭しなかった、共犯者と保釈中電話で話をした、保釈中に決めていた住所以外の所に寝泊まりした等がほとんどです。
あくまで私の勝手な想像ですが、いままでに協会で立替をした方々の中で、没取を受けた方にはいくつかの共通する点があるように思います。
その共通点とは、①被告人と申込人との関係が比較的薄い場合(被告人にお願いをされて断れなかった為、知り合ってから1年もたたない関係で手続きした)、②事件内容を申込人が把握していない場合 (弁護士の先生に任せていますと言う方)、③保釈中に被告人が一人で生活している場合(被告人の家族が被告人の主張に負けて同居することをせず公判日に被告人が出頭しなかった)等です。

皆様の中で保釈を考えていらっしゃれば、上記項目に該当する時は、より慎重に手続きされることをお勧めします。

申込人の大半は今まで経験がないことばかりで難しい判断とは思いますが、被告人、担当弁護人、ご家族の皆様が協力して保釈期間中に保釈金の没取や第二の事件を起こしたり、巻き込まれたりしないように行動してもらいたいと思います。
被告人の方の保釈中の一日は非常に大切な時間になります。
是非、後悔のないように有意義にすごして下さい。

平成22年(2010年)度の協会の活動実績数値が正式に出ました。
6月のブログで主な数値のみご報告させて頂きます。

保釈保証金の立替件数は2527件、立替総額は44億2538万円となりました。
日本全体の保釈件数は毎年9月の初めに発行される司法統計年報によって明らかになりますが、恐らく我が国の保釈件数の中で当協会立替件数が占める割合は25%程度と思われます。
また、勾留状発行者総数の中で保釈された人員の占める割合(保釈率)は、上記数値から恐らく17%弱になると予想されます。
当協会設立の準備をした平成15年の保釈率は11.46%ですから保釈率の上昇は評価されるところですが、1970年代の50%以上あった保釈率にはまだまだ及ばないところです。
ちなみにG8、いわゆる先進国の保釈率はどの国も60%以上の高水準です。
先進国と言われるだけあって、被疑者・被告人においても人権の尊重がなされている証であります。
日本も早く昔の数字に、そして他の先進国並の数字に近づけば、一度罪を犯した被告人の更正につながると思うのです。
とは言うものの、我が国も保釈率が上昇傾向にあることは喜ばしい事ですが、これは当協会の存在以上に「法テラス」の設立(2006年4月10日)による弁護人の保釈活動の活発化や裁判員裁判の導入(2009年5月21日)による、公判前整理に必要な保釈手続きにつながっている事が大きな理由としてあげられると思います。

一方で、保釈中に裁判所から出される指定条件を守らなければ保釈は取り消され、保釈保証金も没取されてしまうのですが、平成22年度における当協会の没取件数は過去最高の7件に上りました。
この事は当協会としても非常に残念です。
なぜならば、今後没取件数が増える傾向にあれば、協会の立替審査基準が厳しくなっていくことが予想されるからです。
そこで当協会は「保釈中に守らなければならないこと」と題して当協会設立以来、実際に保釈を取り消され保釈保証金が没取されたケースのいくつかを漫画に致しました。
実は3年前から申込人と担当弁護人へはこの漫画を配布していましたが、今月からホームページでも見られるように致しました。
是非当協会の利用を考えている被告人の関係者の方はご覧になって下さい。
そして、保釈になった被告人にも見て頂ければと思います。

だんだんと暑くなりますが、皆さん体調管理の上健やかな日々をお送り下さい。

本日4月11日で、多くの被害を出した東日本大震災より1ヶ月が経ちます。
震度6強の余震なども発生し、未だに被害の全貌が見えません。

全国の裁判所でも、地震の影響で裁判に関しても延期などが発生しているようです。
裁判が長引けば、保釈されない限り勾留期間が長くなります。
そんな中、先日担当弁護人の先生からこのようなお話を伺いました。

裁判員裁判になるため、第1回公判が通常より先の日程に設定された裁判でした。
しかし、地震の影響でこの第1回公判が更に延期されてしまいました。
これを受けて、静岡地裁の裁判長より「(勾留が長くなるので)保釈をしませんか?保釈金が無いのであれば、日本保釈支援協会を利用してはいかがでしょう。」と言われたそうなのです。

最近では協会の利用について「弁護人の先生から紹介いただいた」「警察の人から教えていただいた」という方は珍しくなくなりましたが、裁判官からの紹介というのは初めてでした。

多くの方によって支えられている当協会の活動ですが、幅広く理解が進んでいることに改めて有り難く思います。
そして、この裁判官の言葉は、罪を認め、深く反省している被告人の更正に大きな影響を与えるものと想像します。
このような裁判所の枠組みにとらわれない裁判官がいらっしゃることも嬉しく感じました。

今後も日本保釈支援協会は良き理解者に支えられながら、活動を進めて行きたく思います。

この度の東北地方太平洋沖地震により被災されました方々に、心よりお見舞い申し上げます。
被災地と日本の一日も早い復興を心より祈念いたします。

ある心教書の中に「一燈照隅行」という文章があります。
その内容は、今の日本にぴったり当てはまるのではと思いましたので紹介いたします。

内外の状況を深思しよう。このまま往けば日本は自滅する外は無い。
我々はこれをどうすることも出来ないか。我々が何とかする外無いのである。
暗黒を嘆くよりも一燈を点けよう。我々には先ず我々の周囲の暗を照らす一燈になろう。
僅かなりとも一隅を照らそう。手のとどく限り、到る処に燈明を供えよう。
一人一燈なれば、萬人萬燈です。日本はたちまち明るくなる。これが我々の一燈照隅行です。
皆、お互い真剣にこの復興行を励もうではないか。

何十年も前に日本の現状を打破しようとした、日本人の先輩が書かれた文章です。
微力ながら協会も、「一燈照隅行」を範として被災地の方々と共に復興に向けて行動してまいります。

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