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2011年07月20日

保釈金の没取事例

私が今回お話しする内容は、保釈保証金(保釈金)が裁判所に没取された事案についてお話しさせていただきます。

保釈された方々は、誰もが没取されることを前提に保釈手続をなさる方はいないと思います。
しかしながら、当協会の立替を受けていらっしゃる方々の一部の方ですが、毎年数人の方は裁判所の保釈指定条件に抵触して保釈保証金が裁判所に没取されています。

これまで没取された理由は、裁判所の出頭日に出頭しなかった、共犯者と保釈中電話で話をした、保釈中に決めていた住所以外の所に寝泊まりした等がほとんどです。
あくまで私の勝手な想像ですが、いままでに協会で立替をした方々の中で、没取を受けた方にはいくつかの共通する点があるように思います。
その共通点とは、①被告人と申込人との関係が比較的薄い場合(被告人にお願いをされて断れなかった為、知り合ってから1年もたたない関係で手続きした)、②事件内容を申込人が把握していない場合 (弁護士の先生に任せていますと言う方)、③保釈中に被告人が一人で生活している場合(被告人の家族が被告人の主張に負けて同居することをせず公判日に被告人が出頭しなかった)等です。

皆様の中で保釈を考えていらっしゃれば、上記項目に該当する時は、より慎重に手続きされることをお勧めします。

申込人の大半は今まで経験がないことばかりで難しい判断とは思いますが、被告人、担当弁護人、ご家族の皆様が協力して保釈期間中に保釈金の没取や第二の事件を起こしたり、巻き込まれたりしないように行動してもらいたいと思います。
被告人の方の保釈中の一日は非常に大切な時間になります。
是非、後悔のないように有意義にすごして下さい。

平成22年(2010年)度の協会の活動実績数値が正式に出ました。
6月のブログで主な数値のみご報告させて頂きます。

保釈保証金の立替件数は2527件、立替総額は44億2538万円となりました。
日本全体の保釈件数は毎年9月の初めに発行される司法統計年報によって明らかになりますが、恐らく我が国の保釈件数の中で当協会立替件数が占める割合は25%程度と思われます。
また、勾留状発行者総数の中で保釈された人員の占める割合(保釈率)は、上記数値から恐らく17%弱になると予想されます。
当協会設立の準備をした平成15年の保釈率は11.46%ですから保釈率の上昇は評価されるところですが、1970年代の50%以上あった保釈率にはまだまだ及ばないところです。
ちなみにG8、いわゆる先進国の保釈率はどの国も60%以上の高水準です。
先進国と言われるだけあって、被疑者・被告人においても人権の尊重がなされている証であります。
日本も早く昔の数字に、そして他の先進国並の数字に近づけば、一度罪を犯した被告人の更正につながると思うのです。
とは言うものの、我が国も保釈率が上昇傾向にあることは喜ばしい事ですが、これは当協会の存在以上に「法テラス」の設立(2006年4月10日)による弁護人の保釈活動の活発化や裁判員裁判の導入(2009年5月21日)による、公判前整理に必要な保釈手続きにつながっている事が大きな理由としてあげられると思います。

一方で、保釈中に裁判所から出される指定条件を守らなければ保釈は取り消され、保釈保証金も没取されてしまうのですが、平成22年度における当協会の没取件数は過去最高の7件に上りました。
この事は当協会としても非常に残念です。
なぜならば、今後没取件数が増える傾向にあれば、協会の立替審査基準が厳しくなっていくことが予想されるからです。
そこで当協会は「保釈中に守らなければならないこと」と題して当協会設立以来、実際に保釈を取り消され保釈保証金が没取されたケースのいくつかを漫画に致しました。
実は3年前から申込人と担当弁護人へはこの漫画を配布していましたが、今月からホームページでも見られるように致しました。
是非当協会の利用を考えている被告人の関係者の方はご覧になって下さい。
そして、保釈になった被告人にも見て頂ければと思います。

だんだんと暑くなりますが、皆さん体調管理の上健やかな日々をお送り下さい。

本日4月11日で、多くの被害を出した東日本大震災より1ヶ月が経ちます。
震度6強の余震なども発生し、未だに被害の全貌が見えません。

全国の裁判所でも、地震の影響で裁判に関しても延期などが発生しているようです。
裁判が長引けば、保釈されない限り勾留期間が長くなります。
そんな中、先日担当弁護人の先生からこのようなお話を伺いました。

裁判員裁判になるため、第1回公判が通常より先の日程に設定された裁判でした。
しかし、地震の影響でこの第1回公判が更に延期されてしまいました。
これを受けて、静岡地裁の裁判長より「(勾留が長くなるので)保釈をしませんか?保釈金が無いのであれば、日本保釈支援協会を利用してはいかがでしょう。」と言われたそうなのです。

最近では協会の利用について「弁護人の先生から紹介いただいた」「警察の人から教えていただいた」という方は珍しくなくなりましたが、裁判官からの紹介というのは初めてでした。

多くの方によって支えられている当協会の活動ですが、幅広く理解が進んでいることに改めて有り難く思います。
そして、この裁判官の言葉は、罪を認め、深く反省している被告人の更正に大きな影響を与えるものと想像します。
このような裁判所の枠組みにとらわれない裁判官がいらっしゃることも嬉しく感じました。

今後も日本保釈支援協会は良き理解者に支えられながら、活動を進めて行きたく思います。

この度の東北地方太平洋沖地震により被災されました方々に、心よりお見舞い申し上げます。
被災地と日本の一日も早い復興を心より祈念いたします。

ある心教書の中に「一燈照隅行」という文章があります。
その内容は、今の日本にぴったり当てはまるのではと思いましたので紹介いたします。

内外の状況を深思しよう。このまま往けば日本は自滅する外は無い。
我々はこれをどうすることも出来ないか。我々が何とかする外無いのである。
暗黒を嘆くよりも一燈を点けよう。我々には先ず我々の周囲の暗を照らす一燈になろう。
僅かなりとも一隅を照らそう。手のとどく限り、到る処に燈明を供えよう。
一人一燈なれば、萬人萬燈です。日本はたちまち明るくなる。これが我々の一燈照隅行です。
皆、お互い真剣にこの復興行を励もうではないか。

何十年も前に日本の現状を打破しようとした、日本人の先輩が書かれた文章です。
微力ながら協会も、「一燈照隅行」を範として被災地の方々と共に復興に向けて行動してまいります。

東日本を襲った地震から早二週間が経とうとしています。原発の問題もあり、日々明らかになる被害情況を思えば、生き残ったわたしたちに課せられた復興への道のりも険しいことは明らかです。自分に今できることをしよう、とは繰り返されるスローガンではありますが、本当にそれを行うこと、その意志を強く持ち続けることが求められ、また同時に試されていると思います。

倫理を持ち、意志の力で行動できるのが人間の特徴だと思います。苦しんでいる人の為に本当に行動する、ということ、まずは個人の単位で、次いで個人があつまった集団の単位で取り組んでいく。それができるのが、人間であり、戦後の復興をみんなで成し遂げた日本人だと思います。

2万人を越える亡くなられた、もしくは未だに行方がわからない方達とその家族の方を思えば、その悲しみは言葉にならない深さだと思います。

亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、行方不明者がきっと生きて帰れるよう願います。そして被災者の方々が一日でも早く安心した生活を取り戻せるよう、自分にできることを「本当に」やる、やらなければいけない、と思います。ボランティアスタッフや支援物資や義援金が希望の灯火であるように、こんな東京の片隅にいる私がそういった意志をもっている、ということが、希望の灯火のひとつになると信じています。

被害が大きい地域は私達が考えている以上に悲惨な状況だと想像出来ます。
この状況下で発するタイミングと内容ではないのかもしれませんが一歩前に出てメッセージをお送りします。

我々日本人は、戦後60余年の短期間でここまで奇跡的に復興し、不可能はないということを世界中に示し、勇気と希望を与えてまいりました。

その復興の根本的な考えは、町づくりを長い目で多面的に見ておこなってきたということです。目先のことも今は大事です。そして、その事を踏まえての復興を行うことが大切です。

もう一つ、日本の奇跡的な復活の源は日本人の思考でした。
明るく、くよくよせず、活々(いきいき)としていた。特に有事・逆境の時ほど活々(いきいき)としていることが必要です。こんな人と接すると「よし、これからまた一からやるぞ。」という元気をもらえます。日本人にはこういう思考を持った人が、反対の思考を持った人より圧倒的に多かったのです。

だから今、上を向いてみんな明るく手を取り合って一歩一歩進んで行きましょう。

立春を過ぎても相変わらず寒い日が続いておりますが
いかがお過ごしでしょうか当協会にお申込みを考えておられる方から、
私で審査は通るのでしょうか。という問い合わせをたくさん頂戴致します。
現在仕事をされていない方や、年金生活・専業主婦である事を心配されての事のようです。

覚せい剤取締法違反以外の事件では特に規定はございませんので、まずは申込書を協会へお送り頂ければと思います。

覚せい剤取締法違反については
申込人を被告人の親・子・兄弟姉妹・配偶者もしくは担当弁護人に限定しています。
また審査内容にかかわらず保釈許可決定に示された保証金額の最低10%の自己資金を準備していただく運用をしております。

(現在、上記規定はなくなっており、すべての罪名につき同じように審査を行っております。)

審査については申込書をもとに申込人と担当弁護人の先生にお話をお伺いしての結果となります。
全額立替支援を念頭に出来る限りの支援を行えるよう職員一同努めておりますので、
お気軽に協会までお問合せ下さい。

2010年12月06日

究極の選択

今年も年の瀬を迎え、ブログをご覧戴いている皆様もお忙しい毎日をお送りの事と存じます。
私は協会設立時より勤務している職員ですが、今回ブログに掲載します内容は保釈金が没取された事案についてご紹介致します。

没取理由は様々有りますが、大きく分けると1つ目は指定住居違反(保釈中指定された住所に住んでいなかった)、2つ目は出頭制限違反(裁判所あるいは拘置所などへの出頭日に出頭しなかった)、そして3つ目は接触禁止違反(保釈中に連絡を取ってはいけない人物との接触・連絡)です。
一般の皆様にはピンとこない内容と思いますが、私の中で特に記憶に残っている事案は、出頭制限違反によって没取された1件です。

被告は判決日前日に体調不良という事で病院に行きました。結果、出頭日に出頭せず、医者の診断書を出しましたが診断書があるにも関わらず、出頭出来ない状態では無いと裁判所に判断されて保釈保証金が全額没取されたという内容です。もし、皆様が同じような状態に遭遇した場合、大事な人が出頭日に体調不良を訴えている時、皆様はどのような対応をとりますか?保釈中の被告人は体調が悪いということで本当につらいと思いますし、それを見ている家族の方々もつらいと思います。ですが、まずは出頭先に出向いた上で、裁判所の判断を受けた後に行動しなければなりません。

私が今回この内容をご紹介しましたのは、知らなかったということで何百万円という立替金の弁済義務を負う事もあるという事です。今後、協会を利用する方々がこのようなことにならないように協会職員一同願っています。

しばらく、お休みしていました、協会のブログ。
また再開していきますのでよろしくお願いします。
まず、私ごとですが、協会でお仕事始めて早いもので
あっという間に8か月が経過いたしました・・・
今回は私が協会でのお仕事に就く少し前から開始しました
「裁判員制度」について書かせて頂きます!!!

裁判員制度開始から早1年・・・

新たな刑事訴訟法として誕生した「裁判員制度」が開始して早いもので1年以上経ちました。
やはり今までの司法と違う点は、プロの裁判官だけではなく、
一般の法律に対して縁もゆかりもない一般市民も参加して裁判を進めると言う事です。
しかもその由来は本場アメリカから輸入されたというものの、
アメリカ以上の行為も発生しています。

それは有罪無罪の評決の他に有罪の場合の刑の量刑も決めることです。
その部分は未知の実績なので今後の展開をみていくしかありません。
裁判員は素人だから法的知識はほとんどありません。
法的根拠が弱い分、情に左右されたり周囲に流されやすいかもしれません。

それなら、それがプラスに働くようにすれば良いですし、
市民が司法に参加することで、取り調べが白日の下にさらされれば、
いい加減な取り調べや自白強要、権力者の横暴等も減少していき、
司法への国民の関心が高くなれば、日本の裁判の質も向上するでしょう。

 今年の3月を終えると当協会の活動も設立して5年経ち、4月から6年目に入ることになります。
 振り返ってみますと、設立当初と現在とでは、弊会に対しての回りの見解と評価が好転したように感じます。
一つは、お申込みの際に申込者の方へ必ずお聞きする質問の中に「当協会をお知りになられたきっかけは…?」という問いに対して、設立当初は「広告を見たのですが…。」から、現在は「担当弁護人の先生から教えていただきました。」という回答に占める割合が増えた点です。
 二つ目は、当協会のような団体は日本国内ではこれまで存在しなかった為、全国の弁護士の方々からの評価も設立当初は随分低かったように思います。例えば「保釈金は被告人やその家族が準備するもので、立替えを受けて手続きするのは如何なもの…。」という意見も少なくなかったのですが、最近は「150万円、200万円といった保釈金を被告人やその家族がすぐに準備出来るものではない。貴協会のこの立替システムは非常に助かる制度です。」というご意見を頂く事も多くなりました。もちろん時代背景もこうした見解の変化に影響したこともあると思いますが、弊会としましたら理解をして頂く弁護士の先生が多くなる事は、嬉しいです。

 先月は、東京の某弁護士会の刑事事件に関する新人研修会で「貴協会の立替システムを研修会で紹介したいので、資料提供を願いたい。」というお問い合わせがありました。弊会の認知が進めば、おのずと一人でも多くの被告人の社会復帰も早くなり、しいては被告人の更生に結びつく事を信じて資料の提供をさせて頂きました。
ありがとうございました。

2009年01月01日

新年のご挨拶

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

旧年中は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございました。
本年も皆様のご期待にお応えすべく、
従業員一同誠心誠意がんばってまいりますので、
なにとぞよろしくお願いいたします。

平成二十一年 元旦

年始営業は平成21年1月5日からになります。

2008年11月11日

「法テラスとは?」

 「法務省は、来年度裁判員制度の対象となる事件の基礎報酬を倍増する方針を決めた。」という記事が2008年11月4日日本経済新聞に掲載されておりました。このような記事を最近各紙で見るようになりました。前回のブログでも少し触れましたが、協会が日々の業務を行なう上で感じることは、最近、国選弁護人が決定するまでの時間がとてもスピードアップしてきたことです。
 上記のような記事の内容の通りに実施された場合、事件を担当する弁護人の先生方も活動しやすくなり、刑事裁判もよりスムーズに処理されていく事でしょう。

 先日、日本テレビの「行列ができる法律相談所」という番組内で、「法テラス」の事が紹介されました。
 「法テラス」とは正式名称を「日本司法支援センター」(http://www.houterasu.or.jp/)といい、全国どこでも法律に関するトラブルを解決するための情報やサービスを受けられる社会をめざし、設立されたものです。

業務内容
・ 法的なトラブルの解決に役立つ情報の提供
・ 法的なトラブルに応じたもっとも適切な機関・団体に関する情報を提供しています。
・ 民事法律扶助
・犯罪被害者支援
・ 国選弁護関連業務
などのサービスを提供しているところなのです。

 この「法テラス」の設立によっても、国選弁護人が決定するまでに時間のスピードアップに役立っています。というよりも、この事が最大の要因と言っても過言はないでしょう。
 この「法テラス」は現在全国に90ヶ所設けられています。ちなみに、日本保釈支援協会の事を「法テラス」から教えて頂いたという利用者も少なくありません。
 そして90ヶ所ある「法テラス」のうち、今日現在19ヶ所の国選弁護人様に当協会の保釈保証金立替においてご協力を賜りました。
 当協会も今後刑事裁判が円滑に行なわれる一助になれれば非常に嬉しく思います。

2008年08月27日

勾留期間の短縮化

 毎年この八月は、刑事裁判に関する数字を全国の裁判所で取りまとめ、一冊の本が出来上がって来る時期です。
 東京地方裁判所近くの法曹会というところで、この本(司法統計年報・刑事編)を販売しています。毎年汗だくになりながら発行後すぐに購入に行くのですが、私達協会職員が一番楽しみにしている本です。
 今年はどんな数字になっているのか、わくわくしながら本を開きました。真っ先に見るのは年間起訴人員の表です。平成19年度の起訴された人員が67,652人と前年より5,418人も減少していました。これはとても良い傾向だと思います。既に当協会ホームページの『保釈に関する数値』の中の「年度別 勾留された人員数と起訴後の処遇 」には掲載していますが、さらに目を見張る点を発見しました。それは起訴されてからの被告人の勾留期間が、ずいぶん短くなってきている点です。
 裁判の終了(判決日)までの期間も、協会の立替金の実行から返還までの期間が早くなっていることからわかってはいましたが、保釈許可の決定件数も増加していることも、勾留期間の短縮化に影響しているのではないかと感じています。事実、当協会ホームページの「保釈者の状況」の中の数字、保釈率14.32%(前年14.02%)にも表れています。このことは全国の裁判所で、裁判の迅速化を課題として取り組んでこられた成果ではないかと感じます。
 少し気が早いのですが、 来年の八月またこの本の発行日が今から楽しみです。そして起訴される人員も更に減少していることを、同時に願います。

日本保釈支援協会/保釈に関する数値

2008年04月21日

覚醒剤の恐ろしさ

 協会の申込みの中には、様々な犯罪があります。これまで協会で立替支援をおこなった犯罪の種類は三十を超えます。その中でも覚醒剤取締法違反(使用)での申込みは、毎年上位にあります。
協会は、お申込みから審査後に保釈保証金の立替支援をおこなっています。(立替支援までに至る割合は、申込み全体の約九割です。)そして裁判が無事終了すれば、立替金は全額裁判所から返還されるのですが、裁判中に指定条件に違反したことにより保釈保証金が没取される場合があります。
 協会を設立して現在は丸四年経過致しましたが、こうした没取されたケースは今までで七件ありました。そのうち覚醒剤取締法違反での保釈保証金が没取されたケースは、五件という高い確率です。

 先日新聞に掲載されていた芸能界の薬物汚染の記事で、『平成十九年度版犯罪白書によると、覚醒剤による事件は再犯率が高く、その割合は41.6%に及ぶ』という文字が頭に強く残りました。正常な精神状態の人間であれば、逮捕後に長く拘留されたり、実刑により一年以上服役したりすれば、強く反省し心を改め二度と自由を奪われるようなことは避けたいと思うのが普通です。しかし、覚醒剤の恐ろしいところは、何度も覚醒剤を使用したいと思わせる強い中毒性と深い快感や完全な現実逃避等、善の心の隙間にサッと入り込んで来ることだと言われています。

 協会の立替金が没取されたケースでは、保釈中に覚醒剤に手を出すことによって裁判所への出頭日をすっぽかしたり忘れてしまったりして、保釈逃亡と同様の扱いをされ保釈保証金を全額没取されてしまったということでした。
 それ以上に最悪なのは、再び覚醒剤に手を出した挙げ句、家族や友人、回りの人々との関わりの中で感情が激高する余り「傷害」 「暴行」「恐喝」という別の犯罪を犯してしまい、再逮捕されるケースです。

 このようにあらゆる犯罪の中で、人間の思考や精神、善の心までも壊す覚醒剤の事件の申込みに関しての対応に、当協会も新たなルール規制を設けることを検討せざるを得ないのです。
 日本保釈支援協会の理念、被告人の一日も早い社会復帰の手助け、働くことによって生活のリズムを取り戻して更生していくという道が、覚醒剤事件については当てはまらないのは、本当に悔しいです。協会の立替金は、全国の再起をかける被告人とその家族の為のお金です。ですので、大切に無事故を心がけ出来るだけ多くの人の為に、当協会の職員は夜遅くまで手続きに追われている毎日です。

先日、北海道新聞(平成20年2月18日夕刊版)に「日本保釈支援協会」の活動が紹介されました。約1ヶ月程前に電話での取材を受けましたが、この記事(下部画像参照)には、当協会以外に協会の立替を利用された弁護士の先生と刑事訴訟法に詳しい北大大学院教授のコメントも掲載されていました。

掲載された記事の内容は、識者の方々からの当協会の活動に対して評価をして頂いていること等のコメントでした。しかし記事の一部には、「保釈金の立替」ということに対して違う角度からの意見も掲載されていました。

私がこの記事の中に違う角度からの意見と感じたのは、掲載記事の見出しの『…ビジネス化懸念』という部分です。確かに当協会の「保釈保証金立替システム」を真似て業務をおこなっている金融業者は幾つかありましたが、そのようなところは設立しても採算が取れなくていつの間にか消えている、こういう金融業者がこれまでに2~3社ありました。

当協会も現時点での運営面では、未だに非常に厳しい状況です。設立して今年の3月で丸4年になりますが、1、2年目の赤字はまだ埋まっていない状態ですし、この業務は回りが思う程ビジネスという視点で捉えても妙味はありません。やはり「保釈金の立替」をおこなうということに際しての特別な思いが無ければ、継続していくことは困難だと思います。

これまでも、当協会の活動に対しての批評記事はたくさんありました。その度に今回は批判を甘んじて受けよう、そしてそれを糧に活動を粛々とおこなっていこうと思っておりましたが、最近紹介して頂く記事は、少しずつですが設立当初よりも当協会の活動に対して理解が深まり、評価をして頂きつつある記事内容になってきた様に感じています。このことは、我々職員一同嬉しい変化として喜んでおります。

このように感じられる変化のひとつの例なのですが、当協会への申込時に職員から申込者の方へ「協会の事をどこでどのようにしてお知りになりましたか?」という質問時の回答にも同様の変化が表れています。それは申込者の方の80~90%は「弁護士の先生の紹介で申込みました。」という回答を頂いているという点です。このようなことは設立当初には無かったことなので、驚くべき変化のひとつなのです。

今後もこれまで同様、協会の理念「被告人の一日も早い社会復帰、更生の為の一助として活動」を胸に努力していきます。どうか宜しくお願い致します。

 協会の活動をスタートして4回目の12月を終えました。毎年この時期(特に12月25日以降)は、被告人の家族の方にはお正月を皆で迎えたいという一心で最後の最後まで裁判所の保釈許可決定を待っていらっしゃいます。そして保釈許可が出たら、我々協会職員の迅速な立替え手続きにかかってきます。家族の思いを感じながら本日最後の業務を終えました。職員全員出来る事は全てやったという達成感で一杯です。

 今年一年間ご協力頂いた全国の弁護士先生をはじめ協会関係者の皆様には、改めてお礼を申し上げます。どうかよいお年をお迎え下さい。そして来年もまた日本保釈支援協会が、日本の社会の中で意義のある団体として相応しい活動を目指して努力してまいりますので、宜しくお願い致します。

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