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2006年11月20日

不安な気持ち

 先日ある女性の方から協会のシステム内容のお問合せのお電話を頂いたのですが、その電話を受けた時に私が感じた印象は、なにかオドオドしている話し方で、遠慮がちな不安な気持ちを抱かれているような気がいたしました。
「保釈金の用意をしたいのですが、貸してくれるのでしょうか?」
「金利はどのくらい必要なのでしょうか?」
「借りるための条件はどんな条件でしょうか?」
「保証人は必要なのでしょうか?」
等々その方からはまるで消費者金融で借入れの問合せをするような質問に思えました。
 しかし、こちらから協会の立替システムを詳しくご説明したところ、少し気持ちが落ち着かれたのか声のトーンも高まり少し安心された様子が電話口からも伝わってきました。

 後日その方からお申込みを頂き、協会事務局へ契約をするために足を運んで頂いたのですが、その時もご本人とお連れの方がいらっしゃったのですが、どことなく不安な気持ちが立ちこめた対応で、席に着いても落ち着きがない雰囲気で対話が始まりました。対話が進むに連れてお申込者の方も、協会の存在内容が本当の意味で理解していただけたようで、段々とリラックスした様子になり、お申込者の方の心の中で実は「協会は怖いところではないだろうか?」と今まで不安に思い怖い気持ちでしたというお話を聞かせて頂きました。

 創立以来、協会の仕事に携わる者としては、そのように感じられていたのかと思うと、正直心外な気分も無くはなかったのですが、それよりも少しでもそのような誤解を解くことが先決ですので、対話をしながらこのように相手の方に通じていただけたならと思いました。この後お申込者の方はすっかり不安な気持ちも消え去り、協会との立替委託契約、関係者の保釈の準備、そして保釈の許可待ちまでと手続きが進み、それと共にはじめの不安な気持ちとは逆に、協会に対して感謝の気持ちに変わっていったようでした。

 数日後、保釈の許可がされ立替支援実行となり無事に保釈もされ関係者は我が家へ帰ることが出来たと、お申込者の方から改めて協会へお礼のお電話まで頂きました。

 今、協会の支援を受ける方々との対応するデスクの上に、この方から頂いたお花を綺麗に飾らせて頂いております。花はいいですね、とても心を癒されます。本当にありがとうございました。

 先日、関西の方からの申込書がFAXで事務所に届きました。早速その申込書を見て確認のお電話をいたしました。私はお申込みの方に通常の質問を終えてから、いつも必ずお聞きする「協会のことはどこでお知りになりましたか?」という質問をいたしました。だいたい普通は、インターネットで…、弁護士の先生の紹介で…、法律新聞を見て…、雑誌の広告を見て…等々なのですが、このお申込みの方からは、私がこの2年半の間で聞いた事も無い意外な回答が帰ってきました。

 その方の回答は、「協会のパンフレットが警察署の掲示板に貼ってあったので、それを見て連絡しました。」とのことでした。勿論今までも警察の留置係の方や刑事さんからのお問い合せで資料やパンフレットをお送りしたケースは、意外と少なくありませんでしたが、今回の場合はそれとは違います。これはよくアメリカのテレビや映画に出てくる光景と同じようなことなのです。

 アメリカの裁判所や警察署の中には、当たり前のように保釈保証金の立替会社のパンフレットや名刺が所内の掲示板に貼ってあり、それを被告人本人が取って自分で電話をするというシーンなどがよく見られますが、実際現実にアメリカでは、毎日そのようにして被告人は保釈金を準備して保釈手続きを行っているのです。

 私はこの回答を聞いた時とてもうれしくなりましたが、それと同時にいろいろな事も頭の中をかけめぐりました。警察署の刑事さんは社会の秩序を保つという事が仕事で、事件があればその犯人をつきとめ逮捕して取り調べをします。そして取り調べが終了し起訴されれば、裁判は2ヶ月~3ヶ月かかります。保釈されなければその間はずっと勾留されてしまいます。

 しかし中には素直に犯行を認め深く反省している者もいます。このような者においては、早く元の社会へ復帰させてあげたい、いや早く復帰させなければ犯罪を繰り返す悪循環の中へ入っていってしまうと私は思いますし、きっと関西の警察署やその刑事さんも同じようなことを考えられたのでは等と思い描いたりしました。この関西の警察署のルールや形式にとらわれないその行動によって、一人の被告人とその家族がまた一からやり直せるきっかけを作られたのですから、私はこの警察署に心から感謝したいと思います。

 きっと日本でもこれから保釈についての理解が深まり、10年、20年後にはアメリカのようになっていることでしょう。そう期待しています。但し誤解のないように補足しておきますと、重罪(放火や殺人等)の場合や何度も同じ犯罪を繰り返しているような被告人に対しては、協会は支援を致しません。そもそも裁判所が保釈を許可しないと思われますので、社会が乱されることはないと思います。

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