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先日、当協会が立替えしました保釈保証金により被告人の身柄が解放されたものの、釈放された直後に別の被疑事実により再逮捕、再度身柄拘束されてしまったという事案がございました。

 

被告人のご家族(申込人)が爪に火をともすようにして蓄えた資金から立替手数料を捻出し、ようやく保釈に漕ぎ着けたものの再度身柄拘束されてしまうという事態に担当弁護人は、当協会まで電話にて『保釈直後に再度身柄拘束された為、なんとか先達て納付した立替手数料をお返ししていただけないでしょうか?』と懇願し、一方で裁判所には先の保釈許可決定を取り消し、保釈金の返還を希望する旨の上申書を提出しました。

 

保釈中に再逮捕、再度身柄拘束されるというケースは時折起こる事ではありますが、既に下された保釈許可決定が取り消され、判決が言い渡される以前に保釈金が還付された事例は当協会設立時である2004年から2015年現在に至るまで携わった案件としては過去に例が無く、私個人の見解としては保釈金が還付される事は極めて難しいだろうと想定しておりました。

 

結果としては被告人が保釈の取消しを希望し、かつ、その取消しをなすことに相当の理由があると解された為、裁判所の職権にて「本件の保釈許可決定を取り消す」という決定が下り、翌日裁判所より担当弁護人に納付した保釈金が無事に還付されました。

 

又、裁判所のこの決定を踏まえ、当協会としても納付された立替手数料は特段の事情として申込人の方に一度お返しし、新たに再逮捕・起訴された事件に保釈が認められた際に納付していただく事としました。

 

保釈の取り消しができる場合は刑事訴訟法96条1項に規定されてはいるものの、当協会の実績においても前例がない事から特異なものといわざるを得ないであろうこのようなケ-スに対し統一的,等質的で変化に対しては微温的である司法も然ることながら、裁判所及び裁判官の迅速且つ柔軟な対応と今回の決定にほっと胸をなで下ろす申込人の方の姿が印象的でした。

 

当協会としてもこの度の裁判所の決定が将来の変化に繋がるポテンシャルな面として敏感に受け止め,新たな課題を的確に捉えて職員が一丸となって適正且つ妥当な刑事司法制度の運営の確保に資する事が出来るよう取り組んでいく所存です。

 

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